私たちは大丈夫だ!〜猿に会う
前回紹介した「サムのこと」(https://atsxob.hatenablog.com/entry/2020/05/02/160000)
青春ドラマとして秀逸な作品でしたが、今回紹介する同企画の「猿に会う」も素晴らしい作品でした。
冴えない女子大生3人が日光東照宮への旅行を通して自分たちの冴えなさを受け入れるロードムービー。世間から見たら冴えない3人だけど、3人になった空間だけはどんな場所よりも安心できる。最後は世の中に理解されなくても、それでいいのだと背中を押してくれるような物語。
以上、公式HPより https://nogizaka46.dtv.jp/
アイドルの世界と「死」がモチーフとなっている「サムのこと」と違い、「猿に会う」はどこにでもいるような女子大生とその日常がテーマです。それでも両者の作品に共通するのは等身大の若者の「悩み」と「救い」が描かれていることです。
今回の「猿に会う」ではゆったりとした女子大生の会話とストーリーが続きます。この女子大生の会話がリアルなんですよね。良い感じの距離感と節度をもっている感じ。決して仲が悪いわけではないし、それが仲が良いということなんだと思います。。
そして日光へ旅行に行くお話なんですが、そのお話も本当にどうでもいい感じなんですよね。ただ、そんなどうでもいいお話の中で「妹の妊娠」という不穏な「現実」が露わになります。
旅で出会う堀さん演じる占い師の存在とその人のまさかの顛末もこの不穏な「現実」をさらに後押しします。。
日常はどうでもいいことの連続ですが、それだけでは無いと思います。。劇中のような不穏な「現実」と向き合わなければならないこともあると思います。。。
そのような「現実」に対して「私たちは大丈夫だ!」と思えるラスト。。素晴らしいラストだと思いました。。。
↑こういう3人の友情は生きていくのに本当に大切なものだなと思いました。。
丁寧な演出でこの作品を作り上げた監督は様々なMVやAKB48のドキュメンタリーを多数手がけている高橋栄樹監督。
高橋監督といったらAKBのドキュメンタリーです。この作品は個人的にアイドル映画のベストだと思っております。。。
今年の欅坂46のドキュメンタリー映画も監督します。早く観たい。。。
4/3(金)公開『僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46』予告編/公式
主演の3人は劇中の彼女たちに比べると年下ですが、何の違和感もありませんでした。ラストの嘉喜さんの涙は、彼女だからこその涙だと思いました。
dtv限定の作品ですが、「サムのこと」とともに今年必見の青春ドラマです。。時間があるときにぜひ。。。
白石晃士ユニバース!熱い友情物語!~「オカルト」
「ノロイ」「口裂け女」などで知られるホラーの鬼才・白石晃士が、オカルト・ドキュメンタリー番組を製作する人々のスリルや恐怖を描いた意欲作。「アカルイミライ」「トウキョウソナタ」の黒沢清監督や漫画家の渡辺ペコなどが特別出演している。3年前にとある観光地で起きた通り魔殺人事件に興味を持った映画監督の白石は、事件の唯一の生存者で現在はネットカフェ難民の青年・江野に取材を敢行する。
2008年製作/110分/日本
配給:イメージリングス 以上、映画.comよりhttps://eiga.com/movie/54462/
最近、改めて「白石晃士ユニバース」(造語かな?)を観返したいと思っておりまして、観返した映画が今回の「オカルト」です。。。
モキュメンタリーの盟主白石監督。今となっては「貞子vs伽椰子」や「不能犯」、「地獄少女」とメジャー監督になっておりますが、個人的に白石監督自体が出演して、各作品が世界観を共有する「白石晃士ユニバース」の作品が大好物だったりします。
↑読んでみたいな。。。
モキュメンタリーとしても、ホラー映画としても緊張感あふれるシーンが続くなかで、誰もが想像できない世界へ連れていってくれるのが「白石晃士ユニバース」の特徴で、今回の「オカルト」はその特徴が色濃く出ている作品です。
「白石晃士ユニバース」の常連となっていく「江野くん」役の宇野祥平さん。本当に良い役者だな、と思います。。闇を抱えながら憎めない魅力的な男。。宇野さんでしか表現できないと思います。。。
白石監督と江野くんの歪んだ友情、今回の作品だけでも十分に心に訴えかけられるものですが、今後の展開を知っているとさらに心が熱くなりますね。。
作品全体が緊張感に溢れていて、どんな展開に連れていかれるか分からないため、ドキドキします。そして、そのどんな想像をも超える展開に驚愕。。
一回でも観ると虜になってしまう「白石晃士ユニバース」必見です。。。今後も「白石晃士ユニバース」を紹介していくかも。。。
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↑「白石晃士ユニバース」作品① NEOめちゃくちゃカッコいいんだよな。続編ほしい。。
↑ 「白石晃士ユニバース」作品② 多分ユニバースの中では一番出来が良い作品だと思う。
↑ 「白石晃士ユニバース」作品③ ユニバースといったらコレだよね!決定版!!
鬼談百景 人が呪われるということ
人気作家の小野不由美が手がけた怪談集「鬼談百景」から、選りすぐった10話を映像化。同じく小野原作の「残穢(ざんえ) 住んではいけない部屋」の映画化を手がけた中村義洋監督がメガホンをとったエピソード「追い越し」のほか、「戦慄怪奇ファイル コワすぎ!」の白石晃士、「劇場版 零 ゼロ」の安里麻里、「ほんとにあった!呪いのビデオ」の岩澤宏樹、「劇場版 稲川怪談 かたりべ」の大畑創、「パズル」の内藤瑛亮というホラーやサスペンスを得意とする監督たちにより、合計10話の物語が描かれる。ネット配信のほか、「鬼談百景」の姉妹編とも言われている「残穢」の映画公開を記念し、2016年1月23日に一夜限定のイベントで上映。
2015年製作/日本 以上、映画.comよりhttps://eiga.com/movie/83637/
実はホラーで悪い人たちが怖い目にあう作品はあんまり怖くなかったりします。それは悪い人たちが例えば呪われたりしたとしても、それは「その人たちが悪かったからでは?」という想いが頭をよぎるからです。。
本当に怖いやつは「普通の人」が呪われることです。。今回の「鬼談百景」の10話はどれも「怖いやつ」でした。
10話の中でも特に怖かったのは大畑監督「赤い女」と内藤監督「続きをしよう」です。
「赤い女」
「赤い女」の話をしただけで、呪われるという怖さ。
そしていきなり走って現れる赤い女のビジュアルといい、怖すぎます。。
仲が良いようで、その実を伴っていないような女子高生の関係性のリアルもこの話の不気味さを醸し出しています。
「続きをしよう」
子どもたちの無邪気で無自覚な遊びが呪いを産み出すお話。
意味もなく痛々しい怪我をして、一人ひとりいなくなっていくのは怖い。。
そして最後に現れる「奴」の不気味さといい、とにかく怖すぎる作品でした。。。
この他の作品もどれも不気味さが溢れる作品でした。今も鳥肌を立てながらこのブログを書いています。
どれも短編の作品なので、時間がある際にはぜひ。。。
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↑今回の作品の兄弟作品のようです。。。こっちも観たい。。。
ドロメ男子編/女子編 ドロメをぶっとばせ!
女子高と男子高による演劇部の合同合宿を舞台に、同じ時間軸で進行していく女子、男子それぞれの視点による物語を2本の作品として描いた青春ホラー作品の「女子篇」。監督は「ライチ☆光クラブ」の内藤瑛亮。主人公・小春役に森川葵。翌年に控えた共学校への統合を見据え、男子高・泥打高校で合同合宿を行うこととなった、女子高・紫蘭高校の演劇部員。颯太ら男子部員との出会いに期待と不安を抱きながら、泥打高校へ向かう山道を進んでいく小春たちは、崖の下で泥まみれになった観音像を見つける。男女合同による合宿がスタートするが、恐ろしく奇妙な出来事が次々と部員たちに襲いかかる。それらは昔から山の言い伝えである「ドロメ」の仕業であるということが明らかになっていく。「男子篇」では主人公となる男子部員・颯太役をドラマ「ごめんね青春!」の小関裕太が演じている。
2016年製作/98分/日本
配給:日本出版販売 以上、映画.comより https://eiga.com/movie/83874/
大好きな内藤瑛亮監督作品。それでも唯一観れてなかった作品でした。結果的には、この時期だからこそ観れて良かった、このコロナの混沌とした雰囲気をっ吹っ飛ばしてくれるような爽快作でした!
作品としては女子編→男子編で観るのがオススメです。女子編で謎だった部分が、男子編で明かされます。女子編と男子編、どちらも若人特有のバカな言動とそれとは裏腹の繊細さで溢れていますが、だからこそ…ラストの展開に最高に心が熱くなります。。。
今回の敵はタイトルにもなっていますが、ドロメさん。良い感じに殴りたくなりそうな雰囲気があります。
個人的には女子編の方が話としてはまとまっていると思いました。森川葵さん演じるキュートで気弱な小春ちゃんのラスト、覚悟を決めた表情はとにかく良いです。男子編も内藤監督の作品で一貫して描かれる「親」への想いが最高潮に達するシーン、本当に心が熱くなります。
二本とも低予算ではありますが、見ごたえのある作品でした。。。皆様、時間があったらご覧ください。。。
内藤監督は構想8年の新作「許された子どもたち」が公開予定です。。。こちらも必見の作品なことは間違いないと思っています。
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↑一昨年の私的ベストの内藤監督作品です。色々語りたいことがある作品なので、詳しくは後程。。。
「乃木坂46 真夏の全国ツアーFINAL IN TOKYO DOME」生配信のかんそう
5月5日~7日にかけてYOUTUBEにおいて乃木坂46「真夏の全国ツアーFINAL IN TOKYO DOME」の生配信が行われました。ということで、今更ながらかんそうを残していきたいと思います。。。
日向坂のライブに昨年12月に初めて参加した身としては、乃木坂のライブ自体ほとんど未体験に近いような感じでした。
好きではあるので乃木坂のメンバー自体、卒業生も含めてある程度知っておりますし、曲もシングルの表題曲は知っています。
それでも驚いたのはまずOPの「overture~制服のマネキン」です。多くの女子高生がステージ上に立ち、その中から現れてパフォーマンスする乃木坂のメンバーたち。カッコ良いですね。
その後も盛り上がる曲が続き、まだ初々しい3期生のパフォーマンスも微笑ましく鑑賞しました。(3期生成長しましたね。。。!)
続いてとにかくカッコよかったのがアンダーメンバーのパフォーマンスです。
アンダーメンバーといっても飛鳥さんを筆頭に、今の乃木坂を支えるオールスターたちです。彼女たちがいるからこそ、乃木坂は「強い」と思えるパフォーマンスでした。
そしてその後に控えるセンター軍団の凄さ。「命は美しい~逃げ水~インフルエンサー」の並びは「乃木坂とは?」を表すのに十分すぎるほどでした。。。
ラスト~アンコールの曲やパフォーマンスも感動ものでしたが、何よりペンライトで表現された「乃木坂46 アリガトウ」の文字。ファンたちの乃木坂メンバーへのメッセージとしてこれほど素晴らしいものはないと思いました。。。
ダブルアンコールの素晴らしさについては、詳しく語る必要はないと感じております。。あれこそ「乃木坂」だし、あのような光景をみたいからこそ、私は「アイドル」を追っているんだ。。と思う。。。
自粛ムード溢れるGW。このようなイベントを考えてくれた乃木坂運営には感謝しかありません。。。
https://www.barks.jp/news/?id=1000148760
↑写真はBARKS様からお借りいたしました。
血を吸う粘土
特殊メイクアーティストとして数多くの映画で特殊メイクや特殊造型を手がけ、アメリカ製ホラーオムニバス「ABC・オブ・デス2」の一編では監督を務めた梅沢壮一が、長編映画で初メガホンをとったホラー作品。とある美術専門学校を舞台に、怨念のこもった粘土の封印を解いたことから、阿鼻叫喚の地獄が広がっていく様を描いた。ある地方の美術専門学校に東京から転入してきた日高香織は、学校の倉庫に乾燥した水粘土の粉が置かれているのを見つけ、水をかけて粘土を元に戻してしまう。しかし、その粘土は無残な死を遂げた彫刻家の怨念がこもった悪魔の粘土「カカメ」だった。カカメは学校の生徒たちをひとりまたひとりと取り込み、恐るべき怪物へと変化していく。主演は講談社主催のオーディション「ミスiD 2017」グランプリの武田杏香が務め、同じく「ミスiD 2017」受賞者の杉本桃花、藤田恵名、牧原ゆゆが共演。 2017年製作/日本 配給:ブラウニー
以上、映画.comより https://eiga.com/movie/87151/
CINEMA DISCOVERIESにおいて鑑賞。個人的にB級ホラーの造り物感が好きだったりするのですが、私にとっては感性を刺激するたまらない作品でした。。。
B級ホラーというのは、形式的なストーリーラインの中でどれだけ特徴的なものを魅せられるかというのをポイントとすると、今回は特殊造形を使った特撮と、そこから繰り出される爆発力溢れたラストだと感じます。
今回人々を襲う怨霊はカカメさん。これがまたキュートさを兼ねていて、不気味さを醸し出す造形で良いですね。
↑これを動かす特撮も映画らしくて良いんですよね。
ヤラれる方々も演技経験の少ない人たちだと思いますが頑張りました。。ベテラン陣の黒沢あすかさんとあるベテラン俳優さん(ネタバレのため名前は出しません。。。)も、型式的な演技ですが、映画の雰囲気によく合っていたと思います。。。
特殊造形の素晴らしさは、特殊造形という技術が「芸術」だと改めて感じれるほどです。そして、この「芸術」が美術専門学校で起こす惨劇という点にマッチしていて、この映画の白眉だと感じました。。。
↑作品の中でもマシの方のやつです。。作中だともっと凄いことになります。。。
ラストは正直、想像できないレベルまで話的にもスケール的にもが飛躍&爆発します。これが結構賛否分かれるものだと思いますが、私的にはこの映画の爆発力こそが魅力だと感じております。。。
https://www.youtube.com/watch?v=l2lzgaOvee0&feature=emb_title
(「血を吸う粘土~派生」予告編)
↑続編もあるみたいですね。。観たい。。。
ホラーを観たいとき。。。時間がある時にでもぜひご覧ください。。。。
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ゴジラのお話
特撮って結構好きです。本来無いものを特殊造形や美術で表現するって純粋に凄いことだと思います。
特に私は「ゴジラ」が大好きで、特に世代もあって「VSシリーズ(平成シリーズ)」~「ミレニアムシリーズ」が好きだったりしてます。
個人的には「VSシリーズ(平成シリーズ)」の中だと「VSスペースゴジラ」の「スペースゴジラ」のデザインが好きですね。
あのゴツゴツとした結晶を(無駄に笑)とりつけてる感じとか溜まらないですよね。結晶に包まれる福岡の風景なども特撮の楽しさを感じれて良いですね。。。
それと「ミレニアムシリーズ」の「メカゴジラ(機龍)」も素晴らしいです。正直、これを上回るデザインはないと思うくらい、洗練されたカッコよさですよね。。。
↑ちょうど一年前の5月6日「ゴジラじゃない方展」にて撮影。
実際の撮影で使われたやつです。。。とにかくカッコいい!
それと個人的ベストのゴジラ作品は今後詳しく語ることがあると思いますが、「ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃」です。
「ガメラ」の金子修介監督の作品で、ゴジラが太平洋戦争の亡霊の化身となって現れる作品で、ゴジラの「怖さ」を強調したお話です。護国聖獣という設定も凄く好きなんですが、個人的に宇崎竜童さん演じる主人公の父で防衛軍の立花准将がドツボにハマっているほど、大好きなんですよ。今後詳しく語りたいと思います。。。
もちろん最近の「シンゴジラ」や「ハリウッド版ゴジラ」も好きですよ。。。
実は直近に「旧ハリウッド版ゴジラ」を観まして、、、そのつまらなさにこの話題を話したくなったのでした。。。
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